ニワトリにもアロマ効果 ヒノキで産卵率向上(和歌山)
県畜産試験場養鶏研究所(日高川町)は、ニワトリにヒノキの香りを毎日かがすことで産卵率が上がることを突き止めた。県内で簡単に手に入る「におい」が、ニワトリの産卵にどのような影響を与えるか調べたもので、木酢液では低下することも分かった。研究所は「今後さらなる研究をして、実用化を目指したい」と話している。
養鶏研究所によると、これまでにおいが人に与える影響についてさまざまな効果が確認されているが、ニワトリに対する影響については明らかにされていなかったという。
一定濃度のヒノキ水と木酢液をそれぞれ毎日散布した鶏舎で育てたニワトリと、水散布と何も散布しない鶏舎で育てたニワトリを比較した。実験に使ったニワトリは生後273日で、2006年11月17日から245日間育てた。
この結果、ヒノキ水を散布したグループの産卵率は85・1%で、何も散布していないグループ(83・1%)より2ポイント高かった。木酢液(81・4%)は逆に2ポイントほど下がった。水の散布は何もしない状態とほぼ同じだった。
一方でヒノキ水を使ったグループは、卵の殻の厚さや強度が低くなる傾向がみられた。
筒井視有研究員は「においがストレスに対してどのように作用しているか見極めないといけない。殻の強度を上げることも考えていきたい」と話している。
2008年11月4日 ヤフーニュース